モスクワ音楽院とは

沿革

世界三大音楽院のひとつ

チャイコスキーが教えラフマニノフが学んだ名門

アレクサンドル・ソロコフ

プロ・ソリストを育成するロシア最高峰音楽教育機関(1866年創設)で、パリ、ジュリアードと並ぶ世界三大コンセルヴァトワール(音楽院)のひとつです。創設当初、チャイコフスキーが教鞭をとっていたことを記念して、彼の名が付けられました。
ロシアン・メソッドと呼ばれる独自の教育法を用い、リヒテル、ロストロポーヴィチ、オイストラフ、アシュケナージ、クレーメル、ムローヴァ、ブーニン等々、音楽史に足跡を残す音楽家たちを数多く輩出し続ける歴史的名門です。

ロシアン・メソッドは音楽院で教え、学んだ音楽家たち一人ひとりの類い稀なる才能と個性の集合体。
学ぶものの個性をしっかりと受け止め、最良のかたちで開花させることができます。

アレクサンドル・ソコロフ
<モスクワ音楽院院長>
参考データ

チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院公式サイト(ロシア語/英語版)
音楽院概要

システム(特色)

世界で最も信頼されている演奏家教育法

ロシアン・メソッドによるソリスト育成専門教育体制

チャイコフスキー像

音楽院では、創設以来一貫して、ロシアン・メソッドを用いたソリスト育成専門教育体制を実践しています。
このメソッドは、同院で独自に開発されたもので、国際基準の演奏家教育法として世界で最も信頼されているものです。
19世紀から今日まで、主要国際コンクール優勝者をはじめ、名だたるロシア系クラシック演奏家のほとんどが同院出身者であるという歴史的事実が、その信頼性を裏づけています。

ロシアの音楽学校には、強力なシステムがあり、7歳からプロの音楽家を目指し教育します。それがロシアからたくさんのピアニストが生まれる原動力になっていると思います。

ニコライ・ルガンスキー
<ピアニスト モスクワ音楽院教師
第10回チャイコフスキー国際コンクール最高位優勝者>
参考データ

チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院公式サイト(英語版)
音楽院の教育

カリキュラム 音楽院のレッスン

ヴィルトゥオーゾに学ぶ本物の演奏技術

未来の才能を育むのは同時代をリードする音楽家たちによるレッスン

素晴らしい国際的ソリストとして、またレッスンの達人として、モスクワ音楽院で鍛え上げられてきた世界最高レベルの音楽家たちによる実技レッスン体制─ヴィルトゥオーゾによる直接指導─が「ロシアン・メソッド」のクオリティーを保ち、その伝統を次世代に継承していきます。

教える側と学ぶ側が、それぞれの個性をぶつけあい切磋琢磨していく教育環境こそがモスクワ音楽院を世界最高峰の音楽教育機関たらしめているポイントです。

アレクサンドル・ソコロフ
<モスクワ音楽院院長>

教育活動に時間を費やすことは演奏家にとってはマイナスに思われがちですが、得るものは非常に大きいのです。
才能のある生徒を教えるとき、精神が高揚します。

ヴェラ・ゴルノスタエワ
<モスクワ音楽院ピアノ科教授>
参考データ

チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院公式サイト(英語版)
学科等

教師陣 モスクワ音楽院の教師陣

名ソリスト、そしてレッスンの達人

世界最高の学びを提供する鍛え抜かれた教師たち

音楽院で学んだ学生のうち特に優秀とみとめられたものは、卒業後、同院で教師として後進の指導にあたります。
こうしたサイクルのなかで、創設以来育まれてきた師弟関係の歴史的系譜を総称して「楽派」と呼び、そこで培われてきた独自の価値観を共有する現在の師弟グループの一単位を「クラス」、そこに名を連ねる師弟たちが複数で、それぞれの「楽派」、「クラス」で学ぶ新しい弟子たちを指導していく指導システムを「クラス制」と呼びます。
このような伝統の教育体制の下で、ソリスト、指導者の両面を鍛え抜かれた世界最高レベルの音楽家たちの集合体、それが音楽院の教師たちなのです。

ネイガウス教授のアシスタントとして教育活動をはじめ、教育者は学生ひとりひとりの特殊性を鋭く感じとらなくてはならないことを学びました。

エフゲニー・マリーニン
<モスクワ音楽院ピアノ科教授>
参考データ

チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院公式サイト(英語版)
創設時からの教師陣一覧