Q&A

MSCコースについて

モスクワ音楽院特別演奏コース(MSCコース)と日本の他の音楽大学のピアノ科と違う点は何ですか?
MSCコースは、世界三大音楽院のひとつである「チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院」が、ロシア国外に開設した初めての演奏家養成のためのコースです。本コースの最大の特徴は、このコースがモスクワ音楽院の日本校という位置付けで開設されたという点です。授業はすべてモスクワ音楽院の正規カリキュラムに沿って編成され、指導も定期試験、卒業試験もすべて音楽院の現役の教授陣によって、ロシア語で行われます。卒業時には、音楽院から「モスクワ音楽院特別演奏コース修了証」が授与されます。2025年に開設25周年を迎える本コースでは、これまでにのべ150名の学生が音楽院で学び、38名の学生がモスクワ音楽院の本科、研究科、大学院を卒業しています。(5名は音楽院の公費留学生として授業料全額免除で修了しています)。また本コースはくらしき作陽大学音楽学部に設置されていますので、当然ながら日本の大学としての要件を満たしています。したがって在学中は必要に応じて教職課程などの取得も可能であり、卒業時にはくらしき作陽大学の卒業証書が授与されます。また本学の大学院修士課程には、モスクワ音楽院コースが設置されており、大学院卒業後にはモスクワ音楽院大学院への入学を目指すことができます。他にも神戸大学、岡山大学などの他大学の大学院へ進学する学生も二割程度おります。本コースは、モスクワ音楽院160年の伝統に培われたロシアピアニズムの伝統を日本国内で学ぶことができ、さらに日本の大学卒業資格も得ることができる特別コースです。
MSCコースの学生は全員が特待生ということですが、なぜですか?
MSCコースの教授陣は現役のモスクワ音楽院の教授、准教授、講師等がローテーションで日本に派遣され、数週間から長くて数ヶ月単位で日本の学生の指導にあたります。そのために音楽院の授業はじめ、ロシア国内外での演奏活動等の調整、ビザの手配、航空券、宿泊、通訳費用等を含め実際に指導をするためには多くの準備が必要となります。当然ながら日本に居住する教師が年間通して指導するよりも多くの費用がかかります。しかしながら世界最高峰の音楽院のカリキュラムを導入しつつも、授業料は通常の音楽大学と同等またはそれ以下に抑えたいという本コースの設立理念によって、モスクワ音楽院とくらしき作陽大学が入学を認めた学生については全員を特待生として、音楽学部の他のコースと同程度の費用で本コースの授業を受講することを可能にしています。MSCコースに入学した学生には、特待生としての誇りをもって学習を続けていただきたいと思います。
ロシア人の先生方は、どのような学生に入学してもらいたいと考えていますか?
その答えとしてMSCコースで指導をした先生方のメッセージを紹介します。
スレサレフ教授 「今日弾いた学生たちの中で、誰が一番上手でしたか?」という学生の質問に、教授は「上手かどうかは重要ではないね。君たちはまだ若い。良いピアニストになる人は、うまくなりたいという情熱が人一倍強い人だ。」
ナセドキン教授 「MSCコースでは学生は技術的な可能性を広げることはもとより、多くの曲を理解すると共に、室内楽、伴奏法、教授法や音楽史、楽理はもとより、より広いリベラルアーツの学習をすることも必要だ。1日4時間以上の練習とこうした学習をやっていこうという意欲があること。これが大切だ」
アガジャーノフ教授 「ある時、バッハはこう尋ねられた。「私もあなたのような成功を手に入れられるでしょうか?」バッハは答えた。「私はとてもねばり強いんだ。どんな人でも、私と同じくらいねばり強くなれば、私と同じような成果をあげられるだろう。」・・ここで、私は付け加えたい。努力はねばり強くしなければならない、ただし、正しい方法で努力することが必要だ。もしも、常に正しい方法で努力を続けていれば、それぞれの目的は達成できるだろう。正しい方法で努力ができる学生の入学を待っています。
オフチニコフ教授 「人生を音楽に捧げる人、絵画に捧げる人、数学に捧げる人、人によって専門は異なるものの、何かを専門にする場合、ただ練習する、勉強するというのではなく、必ずその過程に喜びを得て欲しい。芸術というのは感情的なもの。退屈な気持ちではなく、まず喜びを感じながら取り組むべき。家で練習する場合でも、満足を得ながら、喜びを感じながら練習して欲しい。食べ物を嫌々口に運ぶくらいなら食べない方がましというのと同じで、退屈な気持ちで練習するくらいならしない方がよい。チャイコフスキーの言葉に、「音楽で成功するには10%の才能と90%の練習・努力が必要」というものがあるが、まさにその通り。正しい練習方法を知っておくことが重要。何度も言うが、楽しみを感じながら練習することが一番。学生には、感受性の強い人になって欲しいと思う。本、映画、絵画、旅、自然・・・色々なものからの印象を大事にすること。この感受性が演奏に非常に良い影響を与えてくれるということを覚えておいて欲しい。これから入学しようと思っている学生諸君。僕の言葉に「なるほど」と思った君にはぜひMSCコースへの入学を勧めます。」

トカレワ教授 「MSCコースの学生には、高度な専門的技術をものにする際の粘り強さを持ってほしいと思います。出来たことに満足しないで下さい。自発性を発揮してください。芸術家の課題とは単に教師の要求を正確に実行することだけではなく、「自己」を発見すること、自分の「顔」を見つけることにあります。それから勉強の仕方を勉強してください。もしあなたが何かを習得したいと思わなかったら何も得られません。基本的には、自分にあった勉強の仕方を自ら考えることのできる学生、楽しみながら練習に取り組める学生など、先生に頼りきりにならず、能動的に動ける学生が望まれます。」
MSCコースで学ぶロシアピアニズム(ロシア・メソッド)とは何ですか?
クラシック音楽の世界において19世紀から20世紀にかけてのロシア音楽はヨーロッパに大きな影響を与えました。1866年に創立したモスクワ音楽院は、ペテルブルク音楽院と共に、このロシア・ロマン派時代の象徴的な教育機関です。とりわけピアノ演奏においては、ニコライ・ルビンシュテイン、チャイコフスキーが教鞭をとり、タネーエフ、ラフマニノフ、スクリャービンを育て、ゴリデンヴェイゼル、イグームノフ、ネイガウス等の名教授たちは、リヒテルやギレリスをはじめとする世界一流のピアニスト達を輩出しました。ロシアピアニズム(ロシア・メソッド)とはこうした160年の伝統に裏打ちされたピアノ演奏のスタイルを表します。多くの特徴がありますが、その代表的な指導法のひとつは「ピアニストの個性や創造性を重視する」というものです。主要国際コンクール上位入賞者がロシア・旧ソ連圏の音楽院出身者や音楽院の教授またはその弟子に学んだものが多いという事実が、この指導法が世界に認められている理由の一つです。またモスクワ音楽院には、このロシアピアニズムを受け継ぐために共通の価値観・指導法及び論理体系をもつグループ(著名な指導者と彼の弟子たちを核に形成された流派)である「学派」が複数存在しています。MSCコースでは、プロフェッショナルな演奏家・音楽家の養成に向け、学生ひとりひとりの個性をしっかりと受け止め、最良のかたちで開花させるための指導が行われます。そしてその指導者はモスクワ音楽院の学派に属する現役の教授陣です。本コースの教授に学ぶということは、あなたもこうした偉大なロシアピアニズムの継承者になることを意味しています。
実際のカリキュラム内容を教えてください。

カリキュラムは「TOP」→「MSCコースとは」にある一覧表の通りですが、以下は補足です。

  1. モスクワ音楽院教授陣による直接指導が受けられる科目は、実技個人レッスン(60分×週2回)、室内楽、伴奏法、ピアノ教授法、ロシア音楽史、現代音楽論の6科目です(その他の理論科目や特別講義が行われることもあります) これらの科目の受講時には、MSCコースを卒業して、モスクワ音楽院の研究科、本科、大学院を修了した先輩が本コースのアシスタントとしてロシア語通訳として授業に同席します。(注:実技個人レッスンに通訳が付くのは 1、2年生のみ)
  2. 実技個人レッスンは現役の音楽院派遣のロシア人教員が、週に2回、年間60回(約60時間)の授業を行います。教員はモスクワ音楽院の教授、准教授、講師が音楽院の授業を調整しながら、ローテーションで来日し、2週間から数ヶ月の期間で学生の指導にあたります。音楽院伝統の伴奏法、室内楽、教授法についても教授陣が直接指導します。このためMSCコースの学生がモスクワに留学した場合でもスムーズに現地での授業に参加することが可能です。(これまでの例では、日本で指導を受けた先生にモスクワでもつくことが多いようです)
  3. 各学年の定期試験等も音楽院の本科カリキュラムと同一です。1、2年生は原則、ロシア語通訳付きで授業を受けることができますが、学生は2年修了までにロシア人教師から最低270時間のロシア語授業を受けることで、3年次からは通訳なしで直接ロシア人教授陣の授業を受けることが可能になります。
  4. 理論科目並びにその他の一般科目等については、ロシア人教員とくらしき作陽大学の教員が授業を受け持ちます。具体的な履修科目等については、くらしき作陽大学の公式パンフレットまたはホームページをご参照ください。
実際の実技系の授業は、厳しいという評判がありますが?
本コースでは、モスクワ音楽院本科に通う留学生と同じ指導が行われます。「初めに持っていく曲でも暗譜を要求される」「自分の解釈がないままに弾くことは許されない」「同じ曲を続けてもっていけば、怠けていると注意される」新入生が体験する最初の感想です。最初は厳しいと感じる学生が多いようですが、数回のレッスンの後に、学生たちが気づくことは、先生と生徒である以前に同じピアニストであるという立場と考えのもとでレッスンが行われているということです。そして次第に「自分は今、何を感じ、そして何を伝えるために演奏をするのだろうか」「音楽家として大事なことは何か」・・・一流のピアニストである先生とのレッスンを通じて多くのことを学ぶことができます。
ロシア人の先生方とは言葉の問題もあり、接しづらいのではないでしょうか?
本コースの教授陣は、モスクワ音楽院の出身者で、有名国際コンクール上位入賞、またはそれに準ずる経歴を持ち、モスクワ音楽院、ペテルブルク音楽院、グネーシン音楽大学等のロシアを代表する音楽機関の指導者としての実績を持つ先生方です。そして現役のピアニストとして国内外で演奏活動を行なっている演奏家でもあります。高名な先生方ですが、授業が終われば、とても気さくで親切な方々ばかりです。本コースでの指導期間中は学生も居住している大学近くのアパートに滞在しているため、窓を開けると、隣の部屋から先生のピアノの練習する音が聞こえてくるという学生もいます。第一線で活躍するロシア人の先生方と生活を共にできるということは、大都会ではなかなか味わえない倉敷ならではの貴重な体験といえるでしょう。また音楽院のピアニストは作曲家や専門的な音楽研究者であることも多く、将来の留学や大学院進学などの相談にも気さくにのってくださいます。言葉については、心配無用です。新入生にはロシア語ができる先輩のチューターが先生とのコミュニケーションを手助けしてくれます。そして数ヶ月もすれば(ロシア語学習は大変ですが)、レッスンのロシア語が少しずつ聞き取れるようになります。
語学は苦手なのですが、ロシア語は難しいイメージなのですが?
ロシア語の授業は、外国人のロシア語指導では国内トップのプーシキン記念国立ロシア語大学で指導をしていたオランスカヤ先生が担当します。授業はすべてロシア語で行われます。教材は、本コース学生のために作成された教科書「音楽家のためのロシア語」に沿って進められ、音楽家にとって必要なロシア語知識が効率よく身につけられるシステムとなっています。1、2年生で1回90分の授業を週3回、2年間で270時間のロシア語学習によって、学生は3年生からは通訳なしでロシア人の先生とマンツーマンで授業を受けることができます。入学後初めてロシア語に触れた本コースの学生でも、在学中にロシア語検定試験(ロシア連邦教育省 認定の国家試験)の第1レベル合格、ロシア語能力検定試験(ロシア語能力検定委員会主催の日本国内の試験)の 2級合格といった大きな成果を上げています。ただ新入生のみなさんは、ロシア語についてはあまり心配しないください。オランスカヤ先生の授業は楽しく、無理なく、そしてなによりも実践的な授業です。少人数での和気あいあいとした雰囲気の中で、知らない間にロシア語が聞き取れ、理解できるようになっていきます。
在学中に舞台経験を積む機会はありますか?
本コースの前期・後期実技試験、年間6回〜8回行われる公開演奏会等は、すべて学内のコンサート・ ホール(聖徳殿、藤花楽堂の2つの音楽ホール)で行われます。ソロに限らず、協奏曲、室内楽等の発表の場も与えられます。(協奏曲はロシア人の先生が伴奏します)さらに、作陽大学オーケストラや岡山フィルハーモニック管弦楽団、広島交響楽団他との共演、大学や自治体主催のコンサート、音楽祭への出演、最近ではストリートピアノやSNSを利用した各種のイベント出演など、学生は、多くの演奏機会を得ることができます。これは、舞台経験をなによりも重視するモスクワ音楽院の指導方針でもあります。
本コースからモスクワ音楽院に留学した方はいますか?
在学中の研修旅行や短期留学等を含めたモスクワ音楽院への留学生はのべ150人を数えます。MSCコースを卒業後にモスクワ音楽院の本科、研究科、大学院を修了した学生は32名です。この内、5名の学生がロシア政府特別奨学金等の特待生として授業料全額免除で音楽院へ留学しました。MSCコースの最大のメリットは日本で指導を受けている先生に、モスクワ音楽院でも引き続き学ぶことができるという点です。特に研究科や大学院の入学試験では、具体的にどの先生に何を学びたいのかが重要なポイントになります。こうした際に指導教員からの推薦状を得ていることは大きなメリットになります。また複雑な留学の手続きについてもMSCコースの学生は特待生として必要書類の作成や学生ビザの取得、航空券の手配等も含めたサービスを無料で受けることができます。
現在のウクライナ情勢の中で、でモスクワ音楽院本校への短期留学・研修・留学が可能でしょうか。
外務省の海外安全情報では、モスクワを含む周辺地域にはレベル3の渡航中止勧告が発出されています。よって現状でのモスクワ音楽院への留学はどのような形であっても渡航を控えるようにお願いしております。本学としては、外務省の危険レベルが渡航可能になった段階で、通常通りの対応を再開したいと思っております。入学を希望する皆様には、現状において、安全にモスクワ音楽院のカリキュラムを学べる世界で唯一の日本校である本学で、しっかりと音楽院の教授陣による指導を受けていただきたいと思います。
現在、日本からの留学生はいるのでしょうか?
2023年6月7日現在、モスクワ音楽院で学んでいる日本からの留学生は20名程度です。コロナ禍の影響でこの2〜3年海外渡航ができなかった為にモスクワ音楽院でもこの間はリモート授業による講義を行っていました。MSCコースの卒業生についても2名の学生がこのリモート授業を利用して、モスクワ音楽院研究科に入学しております。(1名はMSCコース教授推薦による公費留学生として研究科の授業料全額免除で入学)。また本学としてはモスクワ音楽院への留学は学生には控えるように依頼をしておりますが、コロナ前から現地に留学し、音楽院の研究科を経て、グネーシン音楽大学の大学院へ留学中の学生が現地に1名おります。学生の情報では、現在の状況においても、モスクワ市内自体はコロナ禍前から変わらぬ日常生活が続いているようで教育機関等についても通常の授業が行われているようです。他のモスクワ音楽院に留学している日本人からの聞き取りでもほぼ変わらぬ学生生活が続いているようです。本学としては、現地の日本大使館ならびに関連機関そして本学の留学生対応の日本人スタッフと今後とも情報を密にしながら、留学活動の再開を注視してゆく所存です。
国際コンクール出場などの相談はできますか?
MSCコースで学んだ学生の3人に一人が国内外の国際コンクールに挑戦しています。特に海外のコンクールについては、MSCコースで指導する教授陣は多くのコンクール入賞者を指導していますので、それぞれの学生に応じたコンクールや曲の選び方、レパートリー、ステージマナーに至るまで、きめ細やかなサポートが可能です。
課題曲の練習や特にコンチェルト等が必要な場合には、個別レッスン等も相談できます。
将来のために、教職を取得しておくことは可能でしょうか?
もちろん可能です。本コースを卒業して現在、中学校や高等学校の教員をしている学生もいます。大学の教職取得要項に従って指定科目を履修し、単位を修得すれば、教職を取ることができます。本コースの学生が取得可能な資格は「中学校教諭一種免許(音楽)」「高等学校教諭一種免許(音楽)」などです。
コースを卒業した学生の進路を教えてください。
第1期から20期生のデータではモスクワ音楽院他の海外の音楽大学への留学が36%。国内外の大学院への進学が22%。さらに就職に関しては調査不明の10%を除いた卒業生の80%が音楽関連の仕事に従事(演奏家、指導者、中学・高校教員、大学講師、音楽事務所、音楽ホール他)。20%は一般の会社員、自営業他となっています。近年はYouTubeを含むSNSを利用した新しいスタイルでの音楽活動を行う卒業生も生まれています。

入試について

入学前にロシア人の先生のレッスンを受けたいのですが?
本コースの受験希望者は、くらしき作陽大学が開催している「作陽音楽講習会」と「くらしき作陽大学オープンキャンパス」(共に日程の詳細はくらしき作陽大学ホームページの受験生の方を参照ください)でロシア人教員によるレッスンを受講できます。但し日程によっては教員が日本にいない場合がありますので事前に確認してください。また「MSCコース」では高校生を対象として音楽院教授陣の体験レッスンや継続的な指導を行う「モスクワ音楽院プレカレッジ」と小中学生を対象とした「ジュニアカレッジ」を常時募集しています。2つのコースはくらしき作陽大学での対面レッスン(またはディスクラビア・リモート演奏システムを利用したレッスン)に加え、自宅からもリモートによる参加も可能です。高校生を対象としたモスクワ音楽院プレカレッジは毎年60名程度の方が受講されております。ジュニアカレッジは現在、8名の小中学生の方が受講されています。また国内外のコンクールのための集中レッスン等に参加されている方もおります。お気軽に体験レッスンにご参加ください。
入試科目や受験日、学費等の費用について教えてください。
入試科目や受験方法並びに受験日等の詳細については、くらしき作陽大学ホームページ「受験情報」をご参照ください。最新の情報が掲載されています。
入試について具体的に相談したい場合は?
くらしき作陽大学ホームページの「問い合わせ」または本ホームページの連絡先E―MAIL にご連絡ください。ご要望に応じて、メール、リモート相談(ZOOM他)、電話等で連絡いたします。
奨学金や特待生度はありますか?
くらしき作陽大学の奨学金については、くらしき作陽大学「受験情報」の「学費・奨学金」をご参照ください。またMSCコースにはチャイコフスキー基金特別奨学金制度があります。これはロシア人教員の推薦を得た学生が受けられる返済不要の奨学金です。(1000USD 〜5000USD程度)詳細については、ご相談ください。またMSCコースの学生は全員が特待生としてモスクワ音楽院から招聘している現役の教授陣のマンツーマンレッスンを年間60時間、伴奏法、室内楽、教授法の実技科目を受講できます。(ロシア語通訳付き)さらに在学中並びに卒業後の音楽院等への留学についても無料の特別サービスを受けることができます。こうしたMSCコースのみの特別費用については、大学側が特待生費用として負担いたしますので、本コースの学生のみなさんは音楽学部の他コースとほぼ同額の費用で、モスクワ音楽院の正規カリキュラムを受講することが可能です。

大学や倉敷市での生活について

MSCコースのある「くらしき作陽大学」へのアクセスは?
くらしき作陽大学は、新幹線の停車駅・新倉敷駅から徒歩15分、山陽自動車道の玉島ICから車で5分という 利便性の高い場所に位置しています。美観地区や大原美術館など観光名所が集まる倉敷駅までは、在来線でわずか8分です。また、各地から新倉敷へのアクセスも、飛行機(岡山空港発着便)や新幹線を利用すれば 非常に便利です。
例) 飛行機利用 :東京から1時間20分、札幌から2時間10分、鹿児島から1時間15分、那覇から1時間45分 *岡山空港〜新倉敷駅までの移動は、バス+JR利用で約1時間です。
新幹線利用 :東京から3時間半、名古屋から1時間50分、新大阪から1時間、広島から45分、博多から2時間
大学周辺の環境を教えてください。
Q1の回答にあるように、利便性の高い場所に位置しながら、大学周辺は静かで自然豊かな環境が広がっています。一方、新倉敷駅周辺には、スーパーマーケット、薬局、レストラン、電気店、郵便局、銀行など生活に必要な施設が揃っています。落ち着いた環境の中で勉強に集中しながら、不便のない生活を送ることが可能です。
寮やアパートの家賃、部屋で楽器は弾けるかなど、住居環境について教えてください。
寮はありませんが、大学周辺の不動産業者が音大生の条件に合う多くの物件を取り揃えています。一般のアパートは、楽器可の場合で平均4万〜6万円程度です(*楽器の練習可能時間はアパートによって異なります)。大学には自転車または徒歩で通学できるアパートがほとんどですので、交通費 もかからず、都市部での一人暮らし事情と比較すると、大変リーズナブルです。(インターネット無料、オール電化製品なども多いようです)
アパートでピアノをレンタルするといくらかかりますか?
アップライトピアノで毎月4,000〜6,000円程度、グランドピアノの場合は毎月8,000〜程度が相場のようです。但し、大学内で楽器の練習を行いたい場合は、8時〜21時まで無料で練習棟(80台)を利用できます。有効に活用してください。
一人暮らしをする場合の生活費の目安を教えてください。
在学生の1ヶ月の生活費は家賃や水道光熱費、食費、通信費を入れて8万〜10万円程度が平均のようです。家賃や食費が安いこと、通学交通費がかからないことが、都市部での一人暮らしに比べて大幅にコストを抑えられるポイントだと思います。
サークルやクラブにはどんなものがありますか?
代表的なものとして、軽音楽部、ウィンドアンサンブル、ブラスバンドなど、硬式テニス部、バスケットボール部、フットサル部、バレーボール部、ベースボール部などがあります。
倉敷市はどんな町ですか?
倉敷市は人口47万人を抱える岡山県第2の都市です。江戸時代に幕府直轄領になったことで繁栄し、今もその江戸の名残を美観地区として保存し、多くの観光客が訪れています。また石油コンビナートなど重化学工業地帯など西日本を代表する工業都市の一つでもあります。文化的にも大原美術館をはじめ、多くの美術館や博物館があり、コンサートも倉敷市民会館、倉敷芸文館、玉島文化センターをはじめ学生たちのコンサートにも利用できる小規模の音楽スペースやスタジオなどもあります。